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英語力だけじゃない! 「サマースクール」「母子留学」で得られる大事なもの

グローバル教育の一環として、子どもの英語力と経験値アップを念頭に検討される「サマースクール」や「母子留学」。実際はどんなものなのかなど、気になることはたくさんありますが、なかなか体験者に聞く機会はないのではないでしょうか。

そこで本記事では、「サマースクール」などの経験が豊富なEdu.torチューターKumiさんご夫妻に、その良さについてインタビューしてみました!

Q.初めての「母子留学」はお子さんが園児の頃ですが、なぜ早期から行かれたのですか?

A. 最初の母子留学はマレーシアのインターナショナルスクールで、現在15歳の長女が年長さんのときでした。いろいろな学校にサマースクールを行っているかと電話やメールをし、受け入れてくれたのが「スリアラ」というインターで、夏休みを使って4週間通いました。2週間はホテルから、残りの2週間は現地で知り合った日本人のお宅からの通学でした。

そもそも娘は東京でインターに通っていましたので、母子留学にさほど戸惑いはありませんでした。夫婦で「自分のような教育を受けると自分のようになる」という危機感があったため、園児の段階で英語教育をスタートしていたんです。どういう意味かというと、外国人に対する異物感のようなものを持ってほしくない、と思っていたんです。日本の学校で英語の教育を受けるだけだと、英語がきちんと話せないというだけでなく、見た目や文化の違いで戸惑うことがあるかと。そこをなくしたい思いで、インターや母子留学を選んできました。

実は叔母が国際結婚、叔父がカナダ人ということもあって、見た目や文化の違いに多少なりとも驚いた経験を親は持っているんです。だからこそ、自分たちの子どもにはそうなってほしくないという思いがありました。英語だけ使えればいいのなら日本にいても可能ですが、外国人との会話をスムーズにするには、いろいろな「違い」に驚かないことが大切……そんな考えから、日本語ではもちろん、英語でもコミュニケーションができる人に成長してほしいという願いで、早期の留学となりました。多様性を肌で感じ、他国の文化や見た目にとらわれない価値観を身につけてもらいたいというのが根本にあります。

 

Q.小中学生のときに経験した「サマースクール」や「母子留学」ではどこへ行かれましたか? 

A. マレーシアを皮切りに、長女が小学生の頃は、オーストラリアのゴールドコーストに5週間、アメリカのサンディエゴに1カ月、ポーランドのヴォルツアフ・ランデクズドロイという小さな村に約2週間などの母子留学をしました。

長女が小学校高学年から単身で行ったのはアメリカのオレゴンに2週間で、中学生の頃にはマルタ島の語学学校に約3週間の滞在もしました。

親が調べて問い合わせをして決めることが多かったですが、通っていたインター経由のサマースクールに申し込むこともありました。費用は余分にかかりますが、コーディネーターさんに頼んだときは、自分でコーディネートするよりスムーズだった、と振り返ってみて感じています。

今15歳でバンコクのブリティッシュインター「ハロウ」に通う娘を通して思うのは、うちの子には「インターに通いながら、夏は留学に行く」という教育が合っていたということです。都内のインターから海外のインターを受験をすると自分で決め、実行する意志力を持てたのは、小さな頃から海外を知っているからかもしれない、と思っています。

子どもにとってどんな教育が良いか悪いかは分からないですし、日本の教育も良い面がたくさんあるのですが、我が家には今の形がベストだったのだと思います。グローバルな経験のおかげか、明るく積極的な態度が見られますし、将来の夢は「海外で医師になること」だと言っています。ハイスクールに通う中で変わるかもしれないですけれど(笑)。

 

Q.英語力アップ以外にも利点が多かったそうですね!

A. サマースクールや母子留学は、英語で話すことだけが目的ではなく、きちんとコミュニケーションをとったり、日本とは違う文化を体験できたりするのが醍醐味です。留学先で乗馬に挑戦する機会があったのですが、これに娘がハマり、帰国して乗馬を習うようになりました。好きなものに出合えたのは思わぬ成果でした。

ある留学では、娘より英語ができる参加者が少なく、リーダーの役割をやらされたようなんです。そういう体験は、いろいろなサマースクールを経験する中でも珍しいものだったので、逆に良かったなと感じました。

それに毎回、友達をつくって帰ってくるのが嬉しかったですね。例えばフランス人の友達と仲良くなったとき、その子が帰国後にハムを東京の自宅まで送ってくれたんです。こちらは抹茶チョコをお返しに送りました。他にも留学のおかげでいろんな国に友達がいて、いまだに付き合いがあります。

先ほどフランス人と言いましたが、その子も我が子も、自分たちは「何人(なにじん)」という意識があまりないように感じるんです。英語が共通語だとそういう感覚が得られるのだなと。留学先で出会った、英語を話すただの友達とでもいうような雰囲気。そういった国際感覚が羨ましいです。親が与える日本だけの教育だと狭いと思うので、サマースクールや母子留学できっかけを与えさえすれば、思った以上に得るものがあると思います。

 

Q.日本国内での「サマースクール」はどうでしょうか?

A. 国内の英語で行われるサマースクールもいいと思います。我が家も沖縄のサマーキャンプに参加した経験があります。場所や期間にもよりますが、費用が15万から50万ぐらいがほとんどで、海外よりお手頃だと思います。おすすめの国内留学もいろいろありますよ。

グローバル教育の一環として、国内外のサマースクールや母子留学をしてみて、何かヒントを得るというのも良いかもしれません。留学先が子どもに合っているか不安かもしれませんが、「短期間だから」と割り切ることができるのも利点だと思います!

 

国内外の「サマースクール」「母子留学」について詳しく知りたいかたは、Edu.torチューターKumiさんご夫妻にご相談を → こちらからどうぞ。

構成・文/小川のぞみEdu.tor編集部

 

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